弁護士の就職と若手弁護士の仕事 blog

弁護士の就職と、若手弁護士の仕事について、まもなく中堅に差し掛かりそうな弁護士が知っていることを記録するブログです。

弁護士の就職15 都市圏と地方の違い

日本では弁護士数が偏っていて、東京や大阪など大都市圏に多くの弁護士が登録しています。
少し前の統計では以下のように分布していて、今は東京だけで全国の半分くらいを占めていると思います。

これはやはり、人口の分布以上に、法務需要のある企業が大都市圏に集中しているからだと思います。
企業法務系事務所も多くが大都市圏に集中しており、地方の事務所では、企業法務を中心としている事務所は少ないということになります。なお、保険会社からの依頼で交通事故の加害者側の案件を沢山扱っている事務所は地方にも沢山ありますが、一般にイメージされる企業法務とは種類が違う仕事かと思いますので、除いて考えています。

企業法務を扱う弁護士が偉いとか優秀だということは全くないし、収入も地方で沢山安定的に得ておられる先生もいらっしゃると思いますが、企業法務を扱うチャンスを得るには、大都市圏の事務所で勤務する方が可能性が広がりやすいことは間違いないと思います。
ただ、これからはテレワークの広がりで、地方の弁護士が東京の上場企業の依頼を受けて活動するということも出てくるかもしれません。私の知り合いでも、東海地方で東京の上場企業の監査役をしている先生もいますので、これから少し状況が変わってくるかもしれません(大きくは変わらないと思いますが)。