募集していない事務所へのアプライ
修習のとき、同期の友人が、とあるベテランの先生に感銘を受け、募集していない事務所だったのですが、熱烈な手紙を送ってアピールし、新人弁護士として採用されたことがありました。
珍しい例だとは思うのですが、特定の先生や事務所に惚れ込んだり、特定分野をどうしても専門にしたいなどという強い志望がある場合は、案外このような方法は可能性があるかもしれません。
もちろん普通に就職活動をするよりは可能性は低いので、全くお勧めするわけではないのですが、ダメ元でやってみると案外引き合いがあることもあるかもしれません。反応がなくて当然ではありますが、ダメで元々という前提で。
私の事務所でも、何年に一回か新人弁護士を募集して入って頂いているのですが、今年は採用しようかしまいかと議論している間に時間が経っていて募集をかけずじまいで一年経過ということも実はよくあります。そのようなときに、もちろん履歴上ある程度有望そうな方に限られることにはなると思いますが、丁寧に、募集していないだろうか、採用をご検討頂けないかと熱意ある手紙を送ると、もしかすると反応があるところがあるかもしれません。
表向き募集していない事務所だからこそ、他のライバルはほとんどいないはずです。
なお、一般論として、弁護士は言葉の扱いのプロという側面があるので、お手紙や履歴書の誤字脱字にはとても厳しく、また形式面も非常に細かく見たりする傾向にあります。字は下手でも問題はありませんが、丁寧に記載しないと目についてしまったりします。
私が以前所属した事務所では、履歴書や志望理由書に誤字脱字があるとそれだけで不合格になっていました。このような事務所も珍しくないと思うので、応募側からするといちいち手間がかかってしまいますが、一つ一つの球(応募)を大事に丁寧にすることが、内定への近道かなと思います。
論理的でない志望理由を見かけると悪くとる採用側の弁護士もいると思うので、他の方に一度でも見てもらい話の筋は通っているかの確認もされると良いかもしれません。