弁護士の就職と若手弁護士の仕事 blog

弁護士の就職と、若手弁護士の仕事について、まもなく中堅に差し掛かりそうな弁護士が知っていることを記録するブログです。

弁護士業の忙しさ

早速記事のリクエストを頂きました。

弁護士業の忙しさについて書いてみようと思います。

 

まず、仕事の忙しさは、事務所ごと、弁護士ごとに全く違うと思います。

企業法務系の事務所ですと、総じて、10年目くらいまでは下働きで時間がかかる作業も多くて忙しく、それ以降はアソシエイトにお願いできる仕事が増えたり体力的な問題もあり徐々に緩和されていき、シニアパートナーになるとほとんど後輩弁護士に任せて事務所に来ない日も多くなる、というイメージでしょうか。

 

大手では、俗に9時5時と言われますが、若手のうちは朝9時から朝の5時まで働き、帰って仮眠してまた朝9時に来て仕事開始、という苛烈な業務環境である弁護士もいるようです。ただ、土日も含めて毎日ということではないし、大手でも部門や時期によっては終電前には帰れるという方もいますので、大手に入ったら全員がこうなってしまうということではありません。最近は働き方改革などと言われ、弁護士といえど多少は緩和される傾向にある気もします。

私の同期の友人は、若い頃、平日は大体朝10時前後に出社して、帰りは夜中2時か3時、土日片方は普通に出勤、もう片方は週によるが概ね休める、という感じだったようです。これでもかなり苛烈ですが、留学や出向に出る前までは、事務所内で評価されるにはこれくらい必要なのかもしれません。大手はタイムチャージで仕事をするのが基本で、アソシエイトの仕事はビラブルを稼ぐことですから、事務所経営上やむを得ない面もあります。

 

なお、弁護士で唯一?良いと言ってよいところは、多くの事務所で雇用契約ではなく業務委託契約で、仕事に疲れたら少し休憩にコンビニに行くなどということができるはずです。なので、一度出勤したら公務員のように机にかじりつき移動できないということではなく、精神的、肉体的負荷の点で唯一の救いかなと思います。

 

大手以外は、本当に事務所によりけりだと思いますが、おおよその傾向としては、大手より多少は苛烈さが緩和されることが多いかもしれません。

 

私の事務所では、アソシエイトは、大型案件が来た直後などは別として、終電までには帰っています。平常運転の日は、朝9時台に来て、夜8時から11時の間くらいに帰っているでしょうか。土日は事務所に出る日も有れば、家でpc作業すれば十分という日もあり、上手く前後で調整すれば土日全く仕事をしないで済むこともあると思います(アソシエイトの事務所滞在時間を測っているわけではないので想像ですが・・)。ブティックとはいえ、小規模事務所では、概ねこれくらいの業務時間であることが多いのではないかと勝手ながら想像しています。中堅事務所では、もう少し忙しいことが多いかもしれません。ブティックではない小規模の企業法務中心の事務所では、もっと業務時間が少ないところも沢山あると思います。

ただ、以前一緒に仕事をしたブティック系の小規模事務所は、連日朝3時や4時にメールが返ってきており、事務所のカラーによって千差万別という気がします(なお、その代わりなのかどうか分かりませんが、アソシエイトの待遇は大手、準大手並のようでした)。