弁護士の就職と若手弁護士の仕事 blog

弁護士の就職と、若手弁護士の仕事について、まもなく中堅に差し掛かりそうな弁護士が知っていることを記録するブログです。

弁護士の就職④ 大手、四大や準大手に入るには

企業法務系事務所への就職活動について書いていきます。

 

(前提)

入りたい事務所の弁護士のプロフィールを見てみると、学歴や年齢、経歴に偏りがあることが多いと思います。

事務所によって、どのような人材を取りたいかの考え方(選考基準)が異なり、すでに事務所にいる弁護士はその基準に合格した弁護士だということになりますから、所属弁護士のプロフィールを見てみましょう。自分が同じような学歴、年齢、経歴であれば入れる可能性がありますし、そうでなければ基本的には入ることができないということです。

極端な事務所では、それなりの人数がいる弁護士がほぼ全員東大というところもあります。そのような事務所であれば、自分が東大でなければ、入ることができる可能性は極めて低いということになろうかと思います。

残酷ですが、現実を見据えたうえでどれだけ充実した就職活動ができるかが大切だと思います。

 

・大手、準大手

 毎年数十人~数人単位で新人弁護士が採用され、著名なため応募人数も膨大です。事務所側としては、一人ひとりの選別に時間をかけることができず、ある程度脱落する人は出る前提で大人数を採用しますので、選考基準は、多くの場合、

 学歴

 成績

 年齢

 予備試験合格か否か

 です。職歴が功を奏す場合もありますが、あくまで例外です。

 上記3要素は、残酷なまでに重視され、機械的に適用されると考えておく必要があります。

 学歴については、若い気の所属弁護士をざっと見て頂ければおおよその傾向は出ると思います。自分が卒業した大学、大学院の所属弁護士がいるか否かは重要で、いなければ残念ながら入ることは難しいと思います。いる場合は、自分のその他のスペック(成績と年齢)次第ということになります。

 成績は、いわゆるGPAが見られます。個別の科目の成績は、事務所としてはいちいちそこまで見てられないでしょうから、ほとんど重視されないと思います。事務所のHPからは分かりませんが、自分の大学院から毎年どの程度の人数がその事務所に入っているかによって、必要な成績が決まるでしょう。たとえば、毎年自分の大学院から5人前後入っている事務所では、その年の成績で上位5位以内、少なくとも10位以内には入っておく必要がある(それ以下の成績では、面接に呼ばれない可能性が高い)、という具合です(たとえば、ということですが)。

 非常に残酷ですが、事務所のHPから若い期の弁護士の出身大学院、大学を見て、次に自分の大学院から同レベルの事務所に何人程度入っているか情報を得て、検討してみてください。もちろん、多少成績が不足しているくらいであれば、面接に呼ばれる可能性は十分ありますので、あきらめる必要はありません。しかし、上位10%の成績が要求されるだろう事務所に、平均的な成績で応募してもまず通りません。現実は厳しいですが、これが実態です。

 年齢は、20代前半から中盤までが基本的な選考対象です。それ以上の場合、特殊かつ法律事務所が好むような職歴、経歴がなければ難しいということになると思います。

 最後に、予備試験に合格しているかどうかは、現在非常に重視されています。希望の事務所に入るには、予備試験に若いうちに合格するのが手っ取り早いです。予備試験合格者ばかり採用する事務所も目立ってきています。

 また、サマークラーク等で事務所に行く機会があれば、そこでの能力のアピールによって、上記の成績等のハードルが下がる場合もあると思います。しかし、サマークラーク等も、採用との時と同様に成績や予備試験合格か否かが審査対象になり、その選考は上記とおおむね同様です。